当身技
当身技
学生時代よく、「寝技半年、立ち技一生」と部活の先輩や道場の師範が言ってましたが、動き回る相手に、絶妙の距離とインパクトで攻撃をしなければならない点、確かに当身というのは寝技と比べると難しいところがあるような気がします。日本柔術の主な技法は、関節技・投技・固技・絞技の組み合わせからなっています。これら組み技を主とすると、当身技は従という感じがします。琉球空手や中国武術のように、主に当身で形が構成されている流儀は皆無に等しいです。これは日本の武術が剣術を中心に発展したためだとみられています。また、相手を組み伏せ、身動き一つ出来ないように押さえ込むことが最上であるという日本人、武家の美意識にも関わりがあるとされています。個人的には柔道の押さえ込みのように、完全に押さえ込まれると、ものすごく敗北感を感じます。こういう感覚が日本人には備わっているのかもしれませんね。だからといって、当身技が日本武術にとってあまり重要でない技法であると言うことではなく、日本武術の始まりとも言える相撲にも、元々当身の技法があり、その他の古流武術にも当身技を「殺法」として奥義にしている流派もあります。短い距離からの打撃を得意とする短打系の門派には、「短勁」、「寸勁」といった短い距離での特殊な打撃法があります。このような相手に力を浸透させてダメージを与える格闘技・武道・武術といえば中国武術という感じがしますが、日本武術にも存在しています。有名なところでは盛岡に伝わる諸賞流和術があり、荷鞍とよばれる丈夫な防具を打つ鍛錬法で技術を練り上げ、稽古でも気を抜き、受け損じれば血を吐く程のダメージを受けることもあるそうです。
ボクシングやK-1、PRIDEなどで見慣れた感のある当身技ですが、流派によっては「殺法」となっているという事を知ると、見慣れたはずの打撃技が途端に凶器に思えてきませんか?当身技の話題は長くなりそうなので、また次回に持越しです。

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