南派武術・南拳
南派武術・南拳
長江以南で広く行われる武術の総称が南派武術・南拳です。活発に行われている地域としては福建省、広東省があります。福建省で行われている南拳の特徴は、一般に短橋(橋は腕の使い方)狭馬(馬は歩形)といわれ、狭い歩幅で立ち、腕を短く使います。一方広東省で行われている南拳は長橋大馬といわれ、歩幅を広く取り腕を長く使います。広東南拳には洪家拳、蔡李仏拳などがあり、福建南拳にはブルース・リーで有名な詠春拳や白鶴拳などがあります。
洪家拳は、南拳の代表的門派であり、制定拳(長拳、太極拳、南拳の三種)の南拳は、この洪家拳を原型としています。一度は目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。歩幅を広く取り、強烈な拳を振るう洪家拳は、広東南拳の一派として確立された武術ではありますが、成立過程で多くの門派の技術を吸収したため、腕を長く使うだけでなく短く使う技術もあります。洪家拳は洪拳とも呼ばれ、清代の南派少林拳五大名家(洪、劉、蔡、李、莫)の一つとして数え上げられる、300年余りの歴史を誇る門派です。南派武術の門派のなかでは最も技術的に完備された武術といわれています。「拳勢威猛」、「剛勁有力」といわれ、接近戦を得意としています。
洪家拳の使い手で、有名な武術家といえば、清代に実在した黄飛鴻という人物ですが、ジャッキー・チェンの映画、「酔拳」で主人公のモデルとなったのが彼です。実在だという事を初めて知ったときは、驚きましたが、格闘技未経験の中国の友人が知っていた程なので、中国ではかなり有名な人物のようです。

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