南派武術・南拳 4
南派武術・南拳 4
南派少林拳とは清代、広東・福建両省を中心とした武術の総称です。珠江流域中心に成立したとされています。よく「南船北馬」といわますが、南方は、河川が多く、船上生活を強いられたため、安定した立ち方や小さな動きが必要で、武術もそういった動きを基本となり、手技が中心となったとされています。
南拳では「長橋大馬」、「短橋狹馬」という表現を使いますが、「橋」とは手腕、「馬」とは立ち方を意味します。「長橋大馬」とは歩幅が広く、どっしりと腰を据え手腕を大きく長く使うスタイルで、代表的なものに蔡李佛拳、侠家拳等があります。「短橋狹馬」とは狭い歩幅で、小さく、鋭い動きを使用するスタイルで、代表的なものに詠春拳、白鶴拳等があります。
世界中の多くの格闘技が、その発生に、当時の国内情勢や虐げられた人々の思いが関与していることがよくあります。南少林寺に関する諸説が、現在も語り継がれていることは、清朝時代動乱期の国政に対する人々の強い反感と、宗教結社や、武侠結社等の秘密結社、及びそれに関わる人物が、確かに存在したということの裏付けなのかもしれませんね。洪家拳を始めとする南少林派の人達の間では、今でも自分の門派の始祖は南少林寺出の拳士だと信じているそうです。福建少林寺が実在したかどうかは、今だ謎のままですが、2001年福建省福清市に南少林寺が見つかったとのニュースもあります。今後、どのような調査結果が出るのか楽しみです。嵩山少林寺との関係や、なぜ消滅してしまったのかとても気になる所です。

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